mulkの日記

ざっくばらん

森山中教習所

☆3.3

割と最近教習所で免許を取った経験から、なにか身近に感じるところがあって公開を楽しみにしていました。麻生久美子さんも出てますし。文科省の名前があったので、若者の車離れをなんとかしたいというメッセージもあるのでしょうか。

昔同級生だった二人があるきっかけで再会し教習所通いが始まります。典型的な夏休みの思い出系ストーリーでありつつ、一人はマイペースな大学生で、もう一人はやくざというデコボコな組み合わせに少し癖がある。やくざ役の賀来賢人さんがとてもいい雰囲気を醸していてよかった。朴訥としながらも複雑な心境を上手に表現しててすごいなと思いました。

ほっこりだけどたまにスパイスが効いてなんだかほんわかしたいい気分で終わる(星野源の効果も!)物語で心が穏やかになりました。

moriyama-movie.com

エクス・マキナ

☆3.6

なるべくこの作品は前知識ないまま行くのが良いと思います。なぜなら終盤までは「her」を思わせるAIと人のふんわかあったか恋愛ストーリー?のような流れですが、突如急展開を迎えてえーっ!てなりますから。

それにしても未来の映像は美しいものです。ロボットのデザインや独自の動きとか、エヴァに関しては顔のかわいらしさ、kyokoに関しては日本人がモデルになってるし、ほんとうっとりしましたねー。エヴァがワンピース着たときなんか誰もがキュンとしちゃったところでしょう。

ロボットが支配する世界というのはさすがに考えづらいところですが、あれだけリアル人間っぽい品質のロボットとして描かれると、現実にありそうに見えてくるのがこわいです。技術の力でどんなに学習機能が発達しようとも、最悪の事をしでかすことのないようなプログラムは設定しておいてほしいものです。

人は見かけによる部分も少なからずあるものの、ロボットにそういうのは全く効かないわけで。やー、こわい話。ケイレブくんはかわいそうでした。
www.exmachina-movie.jp

シング・ストリート

☆3.9

なにかと話題ですねー。「once ダブリンの街角で」と「はじまりのうた」は観ています。音楽映画ってなにかとテンションあがりますよね。

本作は既存の監督作品よりもぐっと若返って、好きな女の子に振り向いてほしくてバンドを始める若者達の青春ストーリーです。眩しすぎて目がくらくらするほどに青春です。15歳でバンド組んで、いくら練習したところでそんないい歌作れないでしょ!というツッコミはしないでおくとして、部屋の中でドラムセットを組んでバンドそのまま練習するのって絵になるなーと感動しました。

主役のコナーが、不幸な境遇にも関わらず兄弟達と仲良く励ましあいながら夢を見いだす姿に好感。若いってそうじゃなきゃなあ。人の意見を素直に聞いてどんな変身も遂げてしまうところとか。染まりやすいところ、かわいい。

ラストで女の子と二人、勢いだけで家を飛び出して、寂しくも認めるお兄さん、船出のシーンはキラキラ美しく、ぐっとくるものがありました。

壮快感を味わいたいときにまた観ようと思います。

gaga.ne.jp

二重生活

☆3.1

前知識なかったのですが、例によって俳優の魅力から足を運んでしまった本作。やー、思ってたのと違かったw

「哲学的尾行」というだけあって、(意味は難解なんですが)主役の珠が論文のために誰かを尾行をしてみろと教授に進められて始まる物語。尾行をするにつれてその人のいろんなドラマが見えてくるんですが、人っていろいろあるもので、ついつい珠と一緒に尾行対象の石坂が気になってしまう自分がいる。だってドキュメンタリーを見ているようなもので。自分ではそんな事できないけれど、没頭してしまうかもなーとか思います。

謎なのが教授である篠原。後半はこの人の生き方にフォーカスがあたりますが、まるで自分の事を尾行してくれといっているような生活。。リリーさんの絶妙な怪しい演技が光ってました。思ったより哲学的であり文学的な作品で、最近バイオレンス映画ばかり観てて荒ぶっていたこころが落ち着きを取り戻しました。

nijuuseikatsu.jp

インデペンデンス・デイ:リサージェンス

☆3.2

前回に比べて大幅にアップグレードしてきている感じですね。映画の規模も宇宙船も。前回登場していた人たちも元気に活躍してました。エイリアンもがんばってたし若手も奮闘していました。すこし残念というか惜しいなと思ったのは少々感じる時代錯誤感。今ゾンビはちょっとブームですが、エイリアンは正直あんまりはまらなかったですね。

あとやたら台詞にでてくる「戦おう」。なんで? って思っちゃいました。年取っちゃったからかな〜。結構冷静になって見終わりましたね。あとウィルスミスみたいなやんちゃ君がいなかったのでチーム萌え的要素もなくてそこもさみしかったなー。

www.foxmovies-jp.com

二ツ星の料理人

☆3.2

天才肌の破天荒なシェフの成長ストーリーとでもいいましょうか、主役アダム・ジョーンズには実在のモデルがいたようです。

どこまでが本当なのかはわかりませんが、繊細で上品なフランス料理の裏側でこんなにも熾烈な戦いが繰り広げられてるのかと思うとミシュランの星のステイタスって相当なものなんだと感服します。わたしは舌音痴の下戸なんで、そういった世界をいまいち実感出来ないんですが‥(ロイホ最高!)

天才がゆえに、価値観の違いから周りの人に当たり散らしたり、その感情の起伏が激しすぎたりしてもう大変なわけなのですが、それでも辞めない人がいるというのは、その実力が認められているためで、野心についていきたいと思っている人が少なからずいるわけで。そういう意味では圧倒的なリーダーシップの持ち主といえるのでしょう。正直人間性はどうなの? と思うのだけど、エレーヌやトニーのように破天荒な人の周りには優秀な常識人がいて、その人たちの支えがあって破天荒さが活かされているのだろうなと。個人的にはもう少しアダムの人間性を出してもよかったんじゃないかなーとも思います。エレーヌがおもむろにキスするシーンとかは「?」な感じだったので。借金を自力で返済しようとしてるとこにキュンとしたのかなぁ。。。

戦場から作り出される美しい料理の数々は見所かなと!あとはシエナ・ミラーかわいかったー

futatsuboshi-chef.jp

FAKE

☆3.7

ちょっと前にこのニュースが話題になっていたときは、なんとなくくだらない雰囲気を察してほぼスルーしてて興味もなかったんですが、この映画あまりにも評判が高いので、ちょっと苦手な渋谷ユーロスペースまで出向いてしまいました。

で、見終わってからwikipediaでこのニュースの情報を追ったんですが、ほんとにきな臭い事ばかりなのですね、この人の周囲。。変な情報の多さに引きましたよ。

本作はドキュメンタリーでありつつ見ている側に判断を投げかける形なので、いろいろと戸惑うことも多いのですがなにぶん謎が多い…。佐村河内氏もそうだし、ゴーストライターの人も、一番まともそうな奥さんまでも。。結局なにが真実かわかるものではないのだけど、明らかに画面で確認できたのは家族愛(もちろん猫含めた)ではなかろうか。佐村河内氏は幸せ者だ。愛妻料理を前にしてゆったりと豆乳を1パック飲み干し(ハンバーグ冷めるよ!)、家に次々とやってくる来客者たちに出すケーキ(穏やかな打ち合わせじゃないし)も、残った分は全部たいらげているんだろう。

幸せ家族ストーリーを見せつけられている気がして、一筋縄ではいかないみせ方をする監督の気持ちもわかる気がしたよ。

映画終わって、エレベーターの中で乗り合わせたおじさんがふと、「最後のアレは、嘘だったってことなんでしょうか…?」て真顔で聞いてきて、みな微妙な表情になるというおもしろアクシデントもあったりして、ふふって思いました。

映画『FAKE』公式サイト|監督:森達也/出演:佐村河内守

日本で一番悪い奴ら

☆3.5

白石和彌監督作品といえば「凶悪」。この映画のインパクトは今でも忘れがたく(似たようなインパクトという意味ではヒメアノ〜ルで更新されかけましたが)正直ハラハラドキドキで観なきゃと思いつつ若干緊張していました。

ただ、凶悪に比べると一般受けする内容だったので全然楽しめました。実話が元にということで、こんな出来事がほんとに警察内部で起こっているのかと思うとおぞましいですが、主役の諸星の人間性と悪い先輩のアドバイスもあってトントン拍子で悪事が加速していくわけです。出世にとらわれるとそこまで入り込んでしまうものかと、個人的にはまったくわからないけど、たまにそう感じさせる人って社内にいたりしますよね。

そんなわけで個人的な感覚に照らし合わせると若干ファンタジーちっくに見えてくるんですが、諸星の生き様はドラマチックなものでありました。

www.nichiwaru.com

セトウツミ

☆3.4

旬な俳優を二人起用して、その魅力を存分に引き出して楽しんでいる感じ。ひたすらしゃべるだけという煽りだったので少し覚悟してましたけど同じ場所での撮影場面は確かに多かったけど登場人物もまあ他にいたし、何より短編集のような切り替え方をしてたので飽きる事はありませんでした。

ふとしたきっかけでウマが合い、仲良くなった瀬戸と内海。高校生の男子なんて大抵くだらない事ばかり考えてそうなものだけど、急にほろっと大人びた会話をしだしたりしておもしろかわいい。ほっこり癒されてしまいました。公式サイトで原作が読めるんですがほぼそのまんまなんですね、台詞とか展開が。しゃべりで魅せるって演技力がシンプルに試されそうなところをしっかり演じきっていた二人の役者魂はさすが注目の若手というかんじでした。

www.setoutsumi.com

TOO YOUNG TOO DIE! 若くして死ぬ

☆3.7

共感してくれる人がいるかもしれませんが、最近またクドカン熱が再燃しています。

少し前に終わったドラマ「ゆとりですがなにか?」もよかったし、もうちょっと前の「ごめんね青春!」も秀逸でした。バカしながらもちゃんとしたメッセージがあって、ほっこりする感じがいいですよねー

本作はどんなもんかと長らく期待していましたが、CMそのままの雰囲気で全体的にテンション高めでした。豪華ミュージシャンが続々と変な役柄で登場したのがびっくり。あと思っていたよりも音楽映画でした。クドカンの音楽愛が多分に盛り込まれていて、結構はじけていたので、作りたい映画を作ったのかなー。そう思うと、園子温監督の「ラブ&ピース」とか、三池崇監督の「極道大戦争」なんかが彷彿と思い出されました。

好きなもの作れるって素敵! ヒメアノールとかバイオレンス秀作邦画が続いていたせいもあり、素直に楽しんで観れましたよ。

tooyoungtodie.jp