mulkの日記

ざっくばらん

ヒメアノ〜ル

☆4.0

この映画に関して語りたい事は山ほどあるんですが…。観たのはちょっと前、原作とかほぼ知らずにレビューもよく読まず、評判の高さだけで、レイトショーで一人観に行っちゃったのでした。おかげさまで家路につくまでのスリルとサスペンスまで存分に味わう事ができました。(が、あとで激しく後悔しました)

想像を超えるインパクト。森田剛を起用して、こんな振り切ったエログロバイオレンスを作るなんてもう賞賛せざるを得ません。ファンはどう感じるのかとか、おせっかいな心配をしてしまうほど。宇田丸さんのレビューの効果もあって、気になって原作まで読んじゃったりして、本当に一週間くらい嫌〜〜な気分が残りました。

これ系の話って、女性ならではの恐怖感っていうのがあるんだと思うんですよね、例えば家って最も安息の地だと思うんですが、ちょっとした瞬間に地獄の密封空間と化してしまうんですよ。その恐怖があのイケメン森田剛によって作られるという。ものすごくサディスティックで最悪なのです!!(ぎりぎりの精神で褒めています)

濱田岳ムロツヨシの誰がどうみてもほっこりくすくすな二人がわちゃわちゃしている中、ちょいちょい差し込まれる残忍な映像、快楽と殺人、相反する出来事が見事に交錯して、より恐怖感を煽る。見事。レビューでは、最後に号泣とか、救われたとかいうの多いですけど、私はショックすぎて感動する余裕なんてなかったです! 傑作だと思うけど、覚悟してみてくださいね!

www.himeanole-movie.com

ディストラクション・ベイビーズ

☆3.7

役者さんとか音楽とか監督の前評判とかで結構前からとても楽しみにしていました。少し前に見に行ったんですが、テアトル新宿でしかやってなかったからかほぼ満席状態。ガチな暴力映画と思っていたのでこの人気にびっくりしました。

冒頭からいきなり喧嘩。終止暴力なんですが、なんというか印象としては華のない暴力(=リアリティがめっちゃある)で、本当に喧嘩しているのを引きのカメラワークで淡々と映しているのです。よくある仰々しく演出した戦闘のシーンではないので、なんかへんな新鮮味を感じてしまいました。だいたい出てくる人たちはみんなクズで、役者さん達のクズ演技が本当にクズすぎて、いい意味で最悪なんですが、話が進むにつれ、柳楽優弥演じる泰良のどうしようもなさの中にある、なんか筋の通ったぶれないものが際立ってくる。なんでこの人は戦いたいのか、理由が全くわからないけどひたすら自分のやりたいことだけ突き進む。その姿勢がなぜか清々しく、ちょっとかっこ良くみえる(戦うごとに強くなるサイヤ人設定らしい)。最後の表情は本当に男を感じました。なんでしょうか、目力でしょうか。なんだかんだ目力の影響も強い気がする。

小松菜々もしょーもないやつだったけど、体を張った演技はすばらしい。今まで観た中で一番よかった。菅田将暉のクズ役も相変わらずはまっていました。一緒に観た友人は民王の菅田将暉しか知らなかったそうで、とても驚いていました。

個人的には柳楽優弥の「クローズEXPLOSE」で激さむだった役どころが挽回されてうれしかった。そんな作品。

distraction-babies.com

世界から猫が消えたなら

☆3.4

タイトルがタイトルですから、猫好きとしてはLINE小説をリアルタイムに読んでいました(最後までは読みませんでしたが)。

「生きてやる!!」って宮﨑あおいが泣き叫ぶシーンが有名ですね。全体的に落ち着いたトーンで淡々と進む世界観なので人によっては苦手と感じることもあるのでは。

原作と少し設定が違い、猫はひたすらそこにいる、たたずんでいて、扱い方としてはよかった。猫好き向けに媚びすぎる事なく好感がもてました。ファンタジーなのは知っていましたが、それほど現実離れしすぎることもなく、タイムスリップ(?)するシーンは見所のひとつでしょうか。ストーリー自体はなんというかきちんとしているというのか、伏線がちゃんと処理されていた。ちゃんとしてた。時にちゃんとしすぎてたっていうのが逆に気になるところ。(終盤の猫を入れるために使った段ボールの中身とか、もっとさらっと流してほしかったかな・・・)欲を言うとキリないですけど、落としどころもきれいにまとまっていて、さすが売れっ子プロデューサーの仕事! という感じでした。

や、よかったです。想像していた以上に。週末仕事が終わった後に観ると心地良いのでおすすめです。

 

www.sekaneko.com

アイアムアヒーロー

☆3.7

すごく話題になってますね、この映画。おそらく想定外の恐怖と、主人公英雄のキャラクター性が評価されてるみたいです。

ゾンビ映画はもともとマニア受けしていますが、最近では新しい解釈が加わったゾンビものが流行っている気がしますが、最近でいうと「ウォームボディーズ」(人間とゾンビの恋愛ストーリー)とか、「ワールドウォーZ」(むっちゃ早いゾンビ)なんかがヒットしてましたかね。

本作では、前評判通りの(ゾキュンと呼ばれている)ゾンビの怖さが結構良かったな、と思ったのと、人からゾンビへ変化する過程が丁寧に描かれちゃってるところ(特に吉沢悠演じる伊浦はすばらしい!名シーンだといえる)が最悪な感じで、うわーっこの場に居合わせたくないなーってほんとに思えました。感情を持つまでではないけどゾンビ特有の個性もあって、生前のころの生活というか本能的なところが残っていて、ひたすら通勤していたり、買い物のドアを開け閉めしてたりってところも趣き深い。なんでああいう設定になったのかな。

ゾンビ映画批評みたいになっちゃいましたが、ストーリーもまったくないわけではなく、主人公英雄の男としての成長劇としても楽しめます。ちょっとわかりずらいけれど。あと、おそらく狙っての演出なんでしょうが、逃げるときのもたもた感とかどうしても気になっちゃったかなー、そんなことしてる場合じゃないでしょ!逃げてー!って何度も心の中で叫んでしまいました。

www.iamahero-movie.com

ルーム

☆3.6

不衛生な狭っ苦しい部屋の中で暮らしている小さな男の子とその母親。いつの時代の話なのかなと考えるも、その部屋の外部の情報は一切なく、どうやら厳しい状況に追いやられている状況なのだと後にわかる。

親子愛と脱出劇とその子供の成長が見所と思いますが、主役であり見事主演女優賞を受賞したママ役、ブリーラーソンはとてもよかった。「ショートターム」でも影のある繊細な演技が印象に残る女優さんでした。

ただ。ただ、息子のジャック役を演じたジェイコブトンブレイ! 評判通りこの子はすごかったー。アカデミーレベルの映画ってこういう天才子役と呼ばれる子がちょいちょい出てきますが、どういう教育でこんな演技ができるのだろう? ちょっとは天然も入ってるんですよね!? 天才とかって軽はずみ(?)な表現で済むものなんだろうかこの才能は。とか思っちゃうほどでした。

ジェイコブ演じるジャックだけでも観る価値のある作品です。

gaga.ne.jp

テラフォーマーズ

☆3.4

原作をまだ読んでませんが、すごい設定の話の割に大人気なんですねー。映画でのストーリーはわりとシンプルめ。

まず、さすが三池監督で、主要なキャストがガンガン潔く死んでいく。始まって数分で見せ場でそのままの勢いでラストを迎えちゃうんだけど、このテンポがすばらしい! このペースだと最後は数人だなーと思いながら、ラスト生き残った人物がまたいい。続編もあるのかな? 結構グロいシーンもあるのだけど、途中虫解説が入ったりして、なんともいえず特撮を観ているような気分になって救われます。笑うとこではないんだけど。

あと途中、女子の変身シーンが少しゲームっぽくてかっこよかったなー。場面場面で名シーンがちりばめられていたような気がする。はい、あんな未来は思い描きたくないですが、エンタメ映画として存分に楽しみました。キャストそれぞれで見せ場があるので、好きな役者さんが出てたらうれしくなると思います。wwws.warnerbros.co.jp

ボーダーライン

☆3.5

ボーダラインとは国境だったり、捜査においての合法性(?)の境のことだったりを意味するわけですが、FBIの女性捜査官ケイトを中心にして本人の意図は関係なくメキシコの麻薬組織に踏み込んでいく物語。

アメリカのありがちなドラマ?と思いつつ、ハラハラ飽きさせないサスペンスなので楽しめました。ただやっぱりドラマ感が最後まで抜けなかったかなー。メキシコのヤバい感じとか緊迫感の演出が迫り来るものがありました。ただ、やっぱりドラマ感…。わたしだけかな。

アレハンドロという男が話の展開を作っていくんですが、どうもこの男がミステリアスで、もうちょっと詳細情報ほしいな、という気持ちになりました。ひどい目にあった過去はなんとなくわかるんだけど、もうちょっと情報欲しかったなぁ。海外ドラマに慣れちゃってるからいろいろ欲しちゃうのかな。

border-line.jp

レヴェナント:蘇えりし者

☆4.1

きたー、これがハリウッド映画! という感じ。過酷な環境下で広がる大自然の中、ひたすらにシンプルなストーリーであるにも関わらず、2時間半を超える長さを感じさせない大作。

もう一回ゆっくり見たいけど、カメラの長回しの使いどころがとても効果的。民族との戦いの場面の臨場感ときたらすごい迫力でした。熊との戦いとかね。長回しっていうのはこういう効果を生み出すものなんだと理解しました。

大自然が舞台なのでいろんなアクシデントが起こるんですがほんとに手に汗握るというかびっくりする声がでないほど固まってみてたりもしたので、終わったあとに疲れたなーと思いますが、とても良かったです。ディカプリオにほんとにおめでとうっていいたい!

www.foxmovies-jp.com

太陽

☆2.0

元々が舞台用の物語であることを事前にインプットしてみるべきだったのかもしれません。いわゆる演劇的なオーバーな演技だったり、ノクスとキュリオの世界観が非現実すぎてしまってしょっぱなからついていけませんでした。とにかく叫び声の大きさ、多さにこちらは冷静になるばかり。申し訳ないですが本当に残念でした。

eiga-taiyo.jp

スポットライト 世紀のスクープ

☆3.7

オスカー作品ですね。マークラファロ、助演男優賞とってほしかったなぁ。。

本当にあった事件を元に製作されたそうですが、一番の驚きは最後のエンドロール前のクレジットではないでしょうか。いやまじですか・・・と愕然としました。

ストーリー自体は展開早くて飽きる事のない見る人に優しい仕様ですので結構おすすめしています。いや今年一番がようやくきましたよ!

spotlight-scoop.com