mulkの日記

ざっくばらん

この世界の片隅に

☆4.4

今さらになってしまいました。去年の年末あたりからの評判は聞いていたものの、足が遠のいてしまってましたがようやく観てきましたよーー

レビューでもわかるように、世の中の評判でもわかるように、未だ全国上映しているのでもわかるように、とてもとても素晴らしかった…!

悲しみと絶望と深い感動が、ストーリーや美しいビジュアル、声の演技から存分に伝わったし、ほんと久しぶりに泣きました。。うー、やりきれない〜〜。

詳細は省きます! 本作は多くの人に観てほしいと薦められる作品です。やっぱり戦争、広島や長崎の話は語り継がれるべきだと思うので、はだしのゲンだったり火垂るの墓が重たすぎて苦手な人はこの映画をぜひ、と思います。

konosekai.jp

たかが世界の終わり

☆3.4

難解で重たいのになぜか毎度足を運んでしまうグザヴィエドラン映画。驚異的な若い才能が次に作り出すものはどんなものかと興味がつきないんですよね。今回も本当にヒリヒリ×100くらいのインパクトだったー

舞台はとある口喧嘩の絶えない一家の物語。久しぶりに家族に会いに帰ってくる一人の息子が物語を作っていきます。と、いっても特別なことでもなく、シーンはひたすら家の中、登場人物も家族だけ。息子ルイは繊細な性格なんだけど、姉と兄、そして母も気が強くて顔を合わせると喧嘩ばかり。会話劇が続く中、緊迫のラストシーンへ続くわけなのですが。

家族って同じ形ってないと思うけど、一番身近な存在の唯一無二な存在であり、反面とても鬱陶しいものにもなりうるのだと思います。深い愛情ゆえのもどかしさを狭い世界の中、息が詰まるほどの思いにさせられ、観終わってしばらくしてじーんと感動しました。本作はカンヌの作品賞受賞したんですね。ほんとに恐ろしい監督だ。。

テレビ東京でカンヌ狙う番組やっていますが、河瀬監督じゃないですが、ああいう作品に山田孝之が出演するの、観てみたいなぁと思いました。

gaga.ne.jp

ラ・ラ・ランド

☆3.7

明日開催するアカデミー賞で最多ノミネートされてるってことで、こんなにタイムリーなことってないなって思って早速行ってきました!

「バードマン」や「マジックインムーンライト」でエマストーンが私の中で急上昇してきていたのですが、世の中的にも急上昇の人気っぷり。ミアをとびっきりかわいらしく演じていて、期待を超えてきてくれました。ダンスとか歌とかのお稽古は大変だったんじゃないのかしら。

ストーリーはシンプルで、スターを目指す若者二人の恋愛もの、というザ王道なんだけども、ラストの圧巻ミュージカルシーンが特別感半端なく。簡単にいうと振り返りシーンなんですがね、意表をつく形だったんですよね、少し。あの煌びやかな演出がとても切なさを醸していてよかった。素敵なラストシーンでしたね。

映画全体の雰囲気はファッション性が高く、少し女子寄りのエッセンスが入っていて胸が高まりますよ。なによりくどいですがエマストーンのかわいらしさです。明日どんなドレス着るんだろう、楽しみ!

gaga.ne.jp

ホームレス ニューヨークと寝た男

☆3.6

波乱が巻き起こっているアメリカの現状とシンクロしているような本作。マーク・レイはトランプ大統領就任を喜んでるんだろうか。

アメリカにはハワイとかグアムとかしか行った事ないし、ニューヨークなんて華やかで夢の国みたいな場所と思い込んでたんですが、大統領選をきっかけに表からは見えないアメリカの闇の部分が世界中から注目を浴びている昨今、この映画では独特な「ホームレス」の一人を追っています。

こんなモデル出身のイケメンロマンスグレイ(古!)がまさかの屋外暮らし。エキストラでも俳優をしたりフォトグラファーとして美女をナンパする華のある生活なのに、友人の家の屋上でひっそりと暮らす。。

ただ、この人の場合は何もなくて家もない、というよりは自由に楽しく生きるために家は持たない、というタイプで、たしかに収入は足りないのかもしれないけど、毎日忙しく仕事をして遊びまくるというとても充実した生活をしています。ほんとは成功をおさめたいのだろうけど、やりたい事をやって楽しんで生きてる。日本のホームレスもやりたくてそういう生活をしている人が結構いるって調査があったような。

物語のクライマックスではそんな彼の本心の部分も出てくるのですが、やりたい事と生活のバランスってどこの国でも誰でも選択を迫られることがあるけど、とにかく明と暗がくっきりしていたのが印象的で、ほんとに体だけは元気にしててほしいと思わずにいられませんでした。

homme-less.jp

2016映画ランキング!

年明けちゃいましたが。昨年は新作映画50本ほどでした。だいたい五つ星評価はしていたので、改めてカテゴリ分けてランク付けしたいなと!

まずは、シネコンベスト5! ちなみにタマフルでも一位を獲得していた「クリード」ですが、私も相当高評価なのですが観たのがギリ2015年だったため対象外です。

5. シンゴジラ

新作ゴジラを作るってすごいプレッシャーだと思うのだけど、庵野ゴジラは期待を裏切らなかったといえるでしょう! 蒲田ちゃんはいいキャラクターになりましたね。

4. 君の名は。

わたしにとって当たり外れのギャップが尋常じゃないアニメ映画ってことで、本作を観る前は結構いろんな人の意見を聞いたりしてドキドキしながら見に行ったなあ。

3. アイアムアヒーロー

ゾンビ映画が好きなのでちょっとひいき目でこのランクですかね〜。評価ポイントとしては新しいゾンビ観が盛り込まれていたところと、やっぱりなんといっても吉沢悠がよかった!

2. ヒメアノ〜ル

シネコンかミニシアターかでいうと超絶ミニシアターだと思うのだけど、TOHOシネマズ日本橋で観たので。もうコメントとか必要ない気がするけど、今思い出してもゾッとします・・・。

1. レヴェナント:蘇えりし者

なんかそんなに日本では話題になってなかったような気がしますけど、お金をかけた超大作映画でアメリカのエンタメのすごさを見せつけられました。

 

はい、シネコン編はどうしても普通よりになってしまうのでたいして面白くありませんね。続いてミニシアター編。

5. FAKE

やっぱりある意味最高でした。観た後に語りたくなる映画ですね。忘れられない名場面はハンバーグ前の豆乳一気飲みシーンでしょう。

4. ディストラクション・ベイビーズ

なんというかキャストスタッフにとても華があり、期待値が高まっていましたがそれを裏切らず結果を残してくれて感謝したい気持ちです(誰に)

3. シング・ストリート

青春キラキラ音楽映画ですね。老若男女誰にでも自信をもっておすすめしたくなる名作。

2. DOPE!!

同じく青春(キラキラ)音楽映画ですが、特に私の個人的な趣味ど真ん中を貫いてこられたのでまいったとしかいえません。

1. 何者

この作品はなぜかレビュー漏れしてたんですが、2回観てます。映画本体がすばらしいのはもちろんのこと、朝井リョウがどうもツボで、原作はもちろん出演者達の過去の物語をまとめた「何様」も読んじゃうくらい。

映画では音楽キャストスタッフどれも華があるわりに物語が静かに淡々と進んでいくのが好印象。多くの人が体験する就活を通して描かれる若者達の人間模様は、共感がありつつも時にぐさぐさっと胸に刺さる。SNSというツールと劇場のシーンが絶妙にシンクロして彼らを客観的に捉えながらも、映画を観るこちら側にも問われているような気持ちになりクライマックスで深い感動をしてしまいました。

 

以上!

スーパーソニック

☆3.1

2017年の映画初めはオアシス!(なぜか!)

オアシスというバンドが成し遂げた功績やノエルとリアムのカリスマ性、一つのバンドが一気にスターダムになりあがるまでが描かれていまして、コアなファンじゃないとついていけない内容だったらどうしよーと思って少々不安でしたが、むしろ私のようなそんなに詳しくない人の方が楽しめる内容だと思います。オアシスのメンバーや関係者、ノエルとリアムの家族のインタビューを元に過去映像をVFX使ったりして面白く演出しているため、きっとファンにもたまらない内容でしょう。

日本でも大人気だったからよく映像が出てくるんですが、日本人のワーキャー感はちょっと特別な感じで印象的でしたねー。

ドラッグでハイになりライブ中に暴れたり、二人の父親のキャラクターがすごかったり、バンド内の軋轢などなどはドキュメンタリーでなくひとつのドラマになり得る内容の濃さ。曲の素晴らしさはもちろんのこと、ライブで25万人集めちゃうカリスマバンドの中身は想像以上に熱いものでした。

oasis-supersonic.jp

あけましておめでとうございます。2017

しばらく更新をしておらず、あっちゅうまに2016年も終わってしまってました。さて、今年はどんな一年になることやら。

去年レビューできなかった映画をざっとあげますと、

てな感じでした。どれも結構なレベルの作品群達で、それぞれに熱い感想を持っているのですが、もうなんか熱は冷めちゃったのでまた機会があれば。

それにしても12月はなんと、一本も観てなかった! 2016年の総数的にもその前の年に比べるとぐっと減ってしまったなー。今年はみんな言ってるけど本当に邦画が豊作すぎました。洋画よりもダントツ観るという珍しい一年でした。

てか一ヶ月映画館行ってないって気づいたらうずうずしてきたよー! 思えばインプット増やしたいな〜とふと思った事をきっかけに映画を見まくる生活を決意して3年ほどなのですが、今やすっかり日常で欠かせない生活の一部となってしまいました。(相変わらず家でDVD鑑賞とかはできない。集中できないので)普通に会社員なので、100本とかは相当がんばらないと無理ですが。

タマフルランキングも発表になりましたし、個人的なマニアックランキングはこのあとのエントリーで続けます。

 

闇金ウシジマくん ザ・ファイナル

☆3.4

うーん、大好きシリーズな上にファイナルっていっちゃってるところで高まっちゃってたんだろうなー、期待が。悪くはないんですがねぇ、ウシジマくんと柄崎のエピソードなんかはとても興味深かったし、実際とても良い話でした。ただ今まで描かれなかったウシジマくんの過去について語り始めた割には気になるところが増えすぎてしまった。なんで二人で闇金融始めたんだろう? とか。茜との確執のきっかけになった出来事とかもおーってなったけど、結局二人は決着ついてないよね??とか。ウシジマくんのお母さんが気になるよ〜〜とか。

途中展開が急になって追いつけなかったのだけど、後で振り返って考え直してみると、お金ってどうなったんだろ?茜のところにいった気がするけど回収するのかな?するよね?とか、、 ウシジマくんを取り巻く友情がメインの話だったような気がするけど、いい人竹本はなんであんな行動に出ちゃうのかなとか、なんか全部疑問系だけどそんなこんなでずっともやもやが抜けない。これはもう一度見に行くべきなんだろうか。。

そんなことよりも茜の話をスピンオフで作ってもらいたい。もう私の中では茜がベストアクトです。茜(ていうかメアリージュン)の絶賛過去記事を貼付けておきます。。。

ymkn-ushijima-movie.com

 

mulk.hatenablog.com

 

少女

☆3.6

湊かなえ原作ものっていうだけで、結構過激な描写をちょっと高めなテンションでこわがりながらも楽しみたい、っていう期待値ってありますよね(ですよね?)

今回もそういった期待を持っておりましたが、ちょっと印象は違ったかも。描写は少しマイルドになり、主役の女子高生二人やそれを取り巻く人たちもそれほど不幸きわまりないわけでもなく。それぞれの人物が同じ環境で同じ時を過ごしながらもそれぞれの抱えているなにかがあり、群像劇的に描かれつつもどこかで一つの線となり、物語の終盤で回収していくさまは見事。映画全体のトーンを形作るお嬢様学校感の雰囲気と突然でてくる吾郎ちゃんの危うさ感だったり、異空間の雰囲気もなかなか素敵でした。

あとからじわじわよかったかも、と思わせる良作。

www.shoujo.jp

高慢と偏見とゾンビ

☆3.5

英国古典の原作にゾンビがかけ合わさるという発想に、私を含めたゾンビ好きの人に刺さらない訳がなく、タイトルだけでも引きの強いことこのうえなしでございます。

美人の5人姉妹がカンフー大好きでゾンビと戦う日々を過ごしていて、そこに資産家のイケメン達が訪れて、というまあいわばB級テイスト満載なんですが、何も考えずに観れておもしろーい、と思える数少ない作品。

主役のリリージェームズは、シンデレラでは違和感ありありでしたが本作はがっしりした体格に西洋のドレスがとても似合ってて、体を張るお嬢様役が本当にはまっていてよかったなと素直に思えました。

もう一度観てみたい作品です。

gaga.ne.jp